久しぶりに見たお父さんの夢

お父さんのこと

お盆、長期旅行から帰ってきた地元のスーパーで、お父さんの気配が濃厚にした。
ひょっこり出てきても不思議じゃないような気がした。
いつもお母さんの買い物を待ってるとき、一人でふらふらしながら見ていた紳士服売り場で。
本当に帰ってくるんだなと思った。

お盆が終わり、仕事が始まった。
まだリズムがくるっていて眠れないでいて、3時ごろにやっと眠りについた。
そしてそんな夜なのに、夢で久しぶりにお父さんとしゃべった。
夢の中のお父さんはまだ生きていて、でももう病気をしていて、それなのにお母さんと二人で海外旅行をして療養をするんだっていうから、
身体に悪いよって言って止めたのだけれど、夢の中の母は「大丈夫」といって、現実と同じくらい聞き耳を持たなかった。
でもお父さんも元気そうで、なんだか平和な夢だった。

会いたいなぁと思っても、もう絶対に会えない。別れたとか引っ越したとか、そういうんじゃない、もう絶対に会えない。
そういう悲しみに初めて出会ったから、頭でわかっていても、何度も絶望する。
だけど夢の中のお父さんは元気で楽しそうだったから、それだけでうんと救われる。

病院で先生とお父さんとお母さんと、今後の治療方針について喋ったとき、
「僕はもういいんですけどね、家族が望むものですから」
そういって抗がん剤治療を受けると決めた。
潔い、さっぱりとした人だった。だけどどこまで本気だったのかな。家族がいなかったら抗がん剤なんてしていなかったのかな。
そのほうが良かったのかもしれない。
もっとそばにいればよかったって、今になって何度も後悔する。何度も仕事の手帳を見返して、全然在宅できなかったなぁって、後悔する。
その時は最善と思っていたけれど。いろんなことが重なって、優先できなかったことが悲しくて悔しくて忘れられない。
色んな人を恨む。たぶん一生。好きだった会社のことがそれ以来ずっと嫌い。それなのにまだ辞められないでいる。
そんな悔しさもある。

夢の中の幸せそうなお父さんは、私に何を伝えたかったんだろう。
大丈夫、前を向いて、そのまま生きて行けって、そう言うのかな。

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